彼は、大手に勤めながらも、独立がしたい、起業したいという思いを抱いているらしく、「見てほしい」と言われてスマホの画面を見せられた。
そこには、経営理念やビジョンなどが書かれていて、それを見てどう思いますか?と聞かれたんだけど、、、
理念とかビジョンって奴は、正直なところ「いいんじゃないですか?」としか言いようがないものだ。他者が否定出来るようなものでもないし、それを深掘って質問したところで、回答は想いをただ述べるだけだろうから、僕は社長の意を汲んでみた。
なぜ彼を僕なんぞに会わせたかったのか?
そこで、僕は「理念とかを作るのは全然良いと思いますけど、こういうのは自分の中や社員に向けて掲げるものなので、これを対外的に発信しても、誰もピンと来ないですよね?」と、あえて最初から強めのアドバイスをした。
つまり、自分の中に指針としてあればいいけれど、それがあるから起業できる、商売できる訳じゃないよね?ってことを伝えたかったのだ。
ビジネスをする多くの人が間違えてしまうのはこういうとこだ。
「いい商品を作れば売れる」
決してそうではない。だったら、世の中で一番売れてる商品は、他の会社のものより良いものか?と言えば、違うだろう。
売れてるものが一番いい商品な訳じゃないのだ。
ようは、お客さまに伝わったモノが売れているのであって、お客さまに伝わらなければ、質などあってないようなものだ。
商売がしたいなら、考えるべきはお客さまに伝わるメッセージが最初で、理念などは後から湧いてくるし、時と共に変化する。人
間は誰しもが昨日と同じじゃないし、特に経営者なんてのは自分勝手なんだから、日によって言うことが変わって然るべきだ。それが成長とも言える。
さらに加えて、
「経営者はより良いモノを作れば売れると思って、100点の商品を作ろうとしますけど、100点なんてないので、自分の中で60点でも80点でも、まずは世に出すことが大事ですよ」
「大抵の人は、動けない理由を探してますから。つまり、あれがダメだから、これがダメだから、と自分に言い訳をして行動できない自分を正当化して、何もしないんです。経営者は動いてなんぼです」
と背中を押してあげようという思いから、厳しい現実を伝えた。
今思えば、「成功する経営者は走りながら考える」って言葉も伝えたら良かったと思うが、まぁ、とりあえず「次回会う時を楽しみにしてます」と伝えて別れた。
というのは、最後に「まずお客さんを見つけて、動けない理由をなくしましょう。なので、Facebook広告を出してください」と伝え、次回会った時には「広告出して集客しましたか?」と聞くと約束したからだ。
正直なところを言えば、その時の答えが「いいえ」でも良い。
彼が行動しなくとも、僕の人生に影響はないし、そこの行動が出来ないなら、他人に影響を及ぼすほどのことも出来ないだろう。
だけど、「はい」なら話は別だ。
素直な人には力を貸してあげたいと思わせる力がある。頼ってもらえるのなら、僕は全力で応える。
死ぬこと以外かすり傷とは、ほんとよく言ったもので、たとえ仕事でヘマをしたって、命までは奪われないんだから、気楽にやってみればいい。
僕はやってみてることが多くて、終わりまで向かえずに放置してることさえ忘れてしまっている。
そろそろ2冊目の本も仕上げにかからないといけないし、レポートも書き上げないとなぁ。
何にしても、起業したい人が増えることは良いことだ。
あ、そー言えば、、、「起業したいなら、まず名刺を作って配れ」ってアドバイスもあったな、、、
起業したい人の背中押し屋にでもなれんじゃなかろうか。。。
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