親兄弟にさえも引っ越しの後に告げた次第。
そんなわけなので、顧問先もお客さんも誰も知らないままに滋賀から出た。
事後報告で事あるごとに伝えて言ったんだけど、「距離」は多くの人にとっては大問題。
やけど、ボクにとっては些細な問題。
まぁ、仕事がなくなっても仕方ないという覚悟ではあったけど、距離はたいした問題ではないってことを体感してもらうようにもした。
お陰で、距離の問題は「些細」やと思ってもらえたんやけど、一部の顧問先やお客さんにはそういう訳にもいかない。
特にパソコンを直接触らなければどうしようもないことに関しては、「すみません」って感じ。
そんな中、パソコン本体の不具合で連絡が来た。
頭の中では「こっちに頼むのは諦めてもらおう」と思いながら、心では「何とかしてあげたい」とも思っていた。
これが優しさからなのか、責任感からなのか、全てを手にしたいと言う傲慢さからなのか、その全てなのかも知れないが、ボクはそんな思いに板挟みになっていた。
話の流れからお客さんが察したのか、別に頼むことになって、ボクは安堵と寂しさを感じていた。
それは、頼り切られなかったことへの寂しさ。安堵は、断らずに済んだことに対してだ。
寂しさは、ボクの勝手だ。ただ、安堵に関しては、卑怯だ。本来ならボクから断らなければいけないことなのに、相手に気を遣わせたのだから。。。
そう、ボクは自分の勝手で捨てる覚悟をして、引っ越しをしたんだから、そこには仕事を断るのとも含まれているはずだ。
断ることは勇気がいる。
自分の信頼を裏切ることになるかも知れない。相手の期待を裏切ることになるかも知れない。
その裏切りが怖いと感じてしまうから、ボクはそもそも誰にも伝えられずに、黙って引っ越したんだろう。
それはよろしくない。
自由を求めたボクは、自分の責任からは逃げていたのだろう。
この責任をちゃんと果たしていこう。
その先でもボクについて来てくれる人がいるなら、彼らにはこれまで以上の愛情を持って接していこう。
断る勇気と断られる勇気を持てば、また一歩踏み出せるだろうか。
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