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自惚れて感じた恐怖の後にやってきた絶望

自分が男前だと知っているという自惚れた記事を書いたんだけど、その中で、「詮索に怖さを感じた」って書いていたので、何が怖かったのかを考えたいと思う。

詳細は記事を読んでほしいので、簡単に書くと、「結婚されてるんですか?」って質問に怖さを感じた。

自惚れて感じた恐怖

女性が男性に「結婚されてるんですか?」ってたずねるのは、好意があるからだと思う。興味もないやつに聞く質問ではない。

その当時は、彼女がいたので、「彼女いるんですか?」って聞かれた方が良かった。それなら「いますよ」って答えられたし、それ以上の詮索は不要になるからだ。

「結婚されてるんですか?」と聞かれたボクは、「いえ、去年離婚しました」と答えた。ここで「でも、彼女はいます」って付け加えればいいやんってのは違う。これだけど、相手に失礼だと思ったからだ。どういうことかと言うと、聞かれてもないのにボクが「彼女いる」って言うのには、隠れたメッセージがある。

「彼女いるから、これ以上詮索しないでね」ってことだ。つまり、相手がボクに好意を寄せている前提での回答になるので、相手からしたら、「は?」ってなる。自惚れんなよってなる。いや、ボクは自惚れてるんだからいいんだけどね。

いわば、告白してないのにふるってことだ。だから、その時はそこまでするのは失礼だし、聞かれてないことに答える義務はないから、彼女がいることは言わなかった。

で、彼女がいることを伝えてないから、ボクは怖さを感じた。遠回しに好意を感じたからだ。

恐怖を感じた理由

そこにあったのは、お客さんに異性として好意をもたれることのデメリットとそれを断ることのデメリット。

ひとつめのデメリットは、彼女がいるから申し訳ないって気持ちだろう。お客さんに対しては良い顔するし、悪態はつけない。うまくいなすことしかできないから、ヤキモチを焼かれるようなことはしたくないって思いからだ。

ふたつめのデメリットは、単純にお客さんが減るってこと。まぁ、結局、二回目の来店がないから、デメリットもくそもなかったんだけど。

こんなデメリットを想定して、怖さを感じたのだろう。

予見されていた絶望

だけど、もうひとつあったと思う。それは、彼女との物理的な距離が遠かったことだ。お客さんは近所だから、もし、プッシュされるようなことになれば、ボクに逃げ場はないし、もしかしたら彼女に会えない寂しさから間違いに発展するかも知れない。そう、こんな怖さもあった。

自分が一途なことは知っている。ただ、それを想像したら怖かった。その先に待ってる絶望まで想像した。

にも関わらず、ボクは結局、一途な不貞で、絶望することになったんだから、少し先の未来を予見してただけかも知れない。当時のボクには知る由もないが、忍び寄る影はすぐそこまで来ていたのだ。

今のボクはずる賢くも生きる

最後に、今のボクならどうするかも書いて、この記事をしめよう。

もうバーはやめるんだけど、もしあのお客さんがボクに好意を持っていて、また来店されるなら、ボクは喜んでお酒を出す。一緒に飲ませてもらえるなら、喜んで飲む。

それは、今のボクに彼女がいないからじゃない。

人の好意でメリットを享受させてもらえるなら、有り難く頂戴するし、その好意も利用させていただくって話だ。だから、お客さんと店員という一線は超えずに、また来店してもらう。うむ、ボクもずる賢くなったもんだ。

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