ボクが昔描いてたマンガの主人公たちもみんなそうやった。
バトルマンガやったから、ドラゴンボール方式でいつも強い敵が出てきてたけど、その度に彼らは立ち向かって、乗り越えていた。
一回、主人公たちが全員死ぬってこともあったけど、意志を継いだ子どもたちがいたし、、、でも、これは、主人公たちは体を乗っ取られて敵側になっていて、子どもたちと戦うって、なかなか狂気じみた設定やったなw
それでも、諦めずにその子たちは戦った。
結局、エンディングを迎える前に、ボクらは卒業してしまったから、5年間かけて終わらなかった未完の作品になってしまったけど、あの続きをボクはどうするつもりやったんかな。
少なくとも主人公の子どもたちに親を倒すだけの力はなかったし、あの展開的に勝ち目はなかった。
子どもたちには兄姉がいて、彼らも敵側で育てられてたからなぁ、、、兄弟喧嘩の後に親子喧嘩ってなる、、、なんて鬼畜なストーリー。
それでも、主人公の子どもたちは戦ったやろう。彼らには仲間もいたし、諦めることはなかった。
悪魔から世界を守ることが自分たちの使命やと覚悟していたから。
そう、彼らは幼くとも勇者だった。(ボクのマンガでは勇者は4人いた)
戦うことを諦めず、自らの使命を全うするため、強大な敵に立ち向かう。
それだけの勇気を持っていた。
ボクのマンガの主人公たちは、みんな自分を奮い立たせるだけの勇気を持っていた。いつもいつも、どんな強大な敵が現れても、彼らは諦めずに勇気を持って立ち向かった。
それは、どのマンガの主人公でも同じだ。
ボクらはいつも勇気を持って立ち向かう者に憧れる。その勇気を奮い立たせる者、勇気を信じてやまない者、勇気に目覚める者、そういった彼らの勇気それぞれに憧れ、胸躍らせて来た。
ボクはどうだったろうか。
彼らには憧れを抱きながら描いていたのだろうか。
ボクはそもそも勇気を持っていなかったのだろうか。
ボクは意気地なしだから、自分の憧れを具現化したくて主人公たちにその憧れを重ねていただけなのだろうか。やとしたら、憧れを憧れのまま終わらしてしまったのかも知れない。
あのマンガのエンディングがないってことは、自分へのメッセージも描ききれていないということだ。
だけど、今のボクにあの続きを描くことは出来ない。マンガを描くことはもうない。
だから、あの続きをボクは自分自身で描いていかなければならない。
主人公たちが伝えたかったメッセージがなんなのかを自分で体現していかなければならない。
信じた道を諦めない勇気を持って、自分の人生を歩み、この手で願いを叶えていかなければならない。それが、13歳から5年間かけて描いていたあのマンガのエンディングに繋がると信じて。
そう決めると、あの頃のボクが伝えたかった自分へのメッセージは、この「始まりの勇気」を持つことやったのかも知れない。
]]>