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年寄りの倫理観を叱咤する若者

釣りをしてたら、少し離れたところで別々に来たおじいちゃんと若者が何やら話し出した。

釣れた魚の話か、世間話か、知り合いではなさそうやけど、まぁ、なくもない状況なので、気に留めてなかったんだけど、テクトロしながら近づいてったら、どうも若者が怒ってる。

声は荒げてないけど、おじいちゃんに何か注意してるようだった。

「わかった?」と何度も聞いている。

何が起こったのかよく分からないけれど、どうやら外道を堤防の上に捨ててることを注意してるみたいだった。

なるほど。

小魚だろうと外道だろうと、釣れた魚をその辺に棄てるという行為は褒められたものではない。

リリースしてあげれば、また大きくなって釣り人を楽しませてくれるかも知れないんだから、その辺に棄てるのはアカンわな。

何より、魚だって生きている。

釣って食べることもせず、空気も吸えない地上に放棄して殺すのは自分勝手極まりない。

お年寄りが若者に諭されるなんてとこを見ることはあんまり無いけれど、確かに年寄りは傲慢が過ぎる人も多い。

自尊心からなのか分からないけれど、さすがに他の生物の命を無闇矢鱈に粗末にしていい権利はないもんな。

せめて、堤防にネコがいて、その場で食べるとかなら、まだ許せるけど、死体遺棄は魚とは言えご法度やね。

釣り人でマナーの悪い人は老若男女問わずいるから、あんな風に注意できる若者は素晴らしいと思った一幕でした。

見習うべき存在が恥ずべき行為をしてしまわないように、自戒を込めて。

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