その認識を改めたので、ボクは子どもを含めた四人で食事をしようと連絡をしていた。そして、今日、子どもたちが泊まりに来るタイミングで、元妻とも会ったので、そのことを書こうと思う。
小さな一歩だけど、大きな前進
ボクは元妻に謝りたかった。そして、感謝を伝えたかった。
子どもたちは、近所の大型スーパーの駐車場で落ち合う約束をしていたんだけど、約束の時間より、向こうは先に着いていた。
土曜日ってこともあって、駐車場はそこそこ埋まっていたから、ボクは子どもたちの待つ場所より少し遠くに車を止めて、元妻の車を探した。
これまでのボクだったら、きっと怖さを感じていただろう。だけど、怖さはなかった。元妻が怖いっておかしいもんな。それくらいにボクは変われたのだと思う。
そして、車を見つけたので、運転席側に歩み寄り、窓をノックした。
元妻とまともに目を合わせたのは、いったいいつぶりだろうか。
彼女は、子どもたちを先に下ろしていたようで、店舗の入り口を指差していたが、ボクは窓を開けてくれとお願いした。
元妻「なに?」
「一言謝りたかったのと、お礼を言いたかったから。今までずっとごめんなさい。それと、ずっとありがとう」
元妻「うん。あっちで待ってるからはよいったげて」
久しぶりに彼女の声を聞いた。そこに怒りの感情も嫌がるような感情もなかった。伝えたかった言葉を伝えたとき、ボクは目頭が熱くなってしまった。そして、これまであなたを悪者と思い続けてごめんと、心の中でもう一度謝った。
その後、予定日に子どもたちを家まで送り届けることを伝えて、子どもたちの待つ場所へ向かい、そして、一緒に彼女の車を見送った。
本当は、その場でも「家族四人で」と食事にも誘うつもりだったんだけど、子どもに聞いたら「イヤって言うてたで」と言われたので、まぁ今回は伝えられただけでよかったと思う。
プリテンダーの歌詞じゃないけど、久しぶりに彼女の姿を見て、キレイな人だと思った。ボクと別れて、より強くなったこともあるのかも知れない。いや、きっとボクの目が曇っていただけなんだろう。これからは、彼女をちゃんと信頼して、子どもたちのことは心配なく任せよう。
ボクはこうして、自分の人生の区切りにけじめをつけた。本当に、これまでずっと愛してくてありがとうございました。今もあなたの愛があるから、子どもたちと会えていることがよく分かった。
彼女が自分の人生をしっかりと歩きだしているように、ボクもこれから自分の幸せな人生に向けて軽やかに邁進しよう。汚れていた翼がまたキレイになった。ボクはもうすぐ飛び立てる。
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