目的のない行動は、意味がないから無駄だとも思われる。
個人的にしてることなら、それもありだ。
だけど、商売で目的のない行動は、良くない。
さて、巷にあふれる○○マーケティングなどは、セールステクニックってことが言われている。
セールステクニックとは、「売るための技術」と訳されるんだろう。だけど、消費者からすれば「売り込まれる技術」じゃなかろうか。聞こえの問題なのか、心持ちの問題なのかはわからないが、良い印象は持たない言葉だ。
もしかしたら、マーケティングにもそんな印象を持っている人も多いのかも知れない。
だから、あなたのマーケティングに対する思い込みを書き換えたい!なんて高尚な考えを持っているわけでもない。
ただ、ここではぼくの考えるマーケティングってなんなのか?について書く。
マーケティングの目的とは一体なんなのか?
○○マーケティングにしても、セールステクニックにしても、「売るため」とか「利益のため」とかって本音の部分を目的としてたら、いずれ衰退し破綻する。
近江商人が言うように、三方良しが理想の形だけど、順番としては自分が良くて、相手も良くて、社会にも良いではない。相手が良くて、自分も良くて、社会にも良い。が正しい順番だと思う。
自利利他とも言われるけれど、他人に与えることで、自分にも与えられるわけだ。つまり、これは原因と結果ってことになる。
与えて、与えて、与えて、与えて、与え続けてたら、なぜか自分も…ってこと。
この視点から考えないと、商売は長く続かないし、破綻する。
何が言いたいのか?というと、基本的にマーケティングってのは買い手側に立つ戦略ってことだ。
商売には、2つの視点があると言われている。それが…
プロダクトアウトとマーケットインだ。
プロダクトは製品のことだから、つまり売り手から見た視点。
マーケットは市場のことだから、買い手から見た視点。
そして、プロダクトアウトで商売を行うと、例えば「この商品は〜」とか「私たちは〜」って言葉を使う。逆にマーケットインの場合は、「あなたは〜」になる。
この違いは大きい。
なぜなら、人間は自分に最も興味があるからだ。
そして、自分に興味を持ってくれる人や自分のことをわかってくれる人が好きだ。(例外はあるにしても)
ということは、マーケティングは「お客さまに寄り添える戦略」、「お客さまを理解できる戦略」であれば良いわけだ。
自分のことをわかってくれている会社なら、えこひいきしたくもなるってもんだ。
これは、例えば、知り合いがいるお店などを考えればわかりやすい。
では、結局、マーケティングの目的はなんだろうか?
寄り添い、理解することで、何が達成できるのだろうか?それは、単純なこと。
「お客さまに信頼してもらうこと」だ。これがマーケティングの目的となる。
よって、マーケティングとは、お客さまに信頼してもらうために、お客さまに寄り添い、お客さまを理解する戦略となる。
ということで、マーケティングはセールステクニックではないことも明白だ。
この目的を達成することがマーケティングだとすれば、それは決して売るための手段ではないのだから。