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価格設定とは、時間の可視化

昨日の「料理」って記事で刺身買うのと一尾買うのとでは、単価がだいぶ違うよね。それは人の手を介するからだよね。ってことに触れてたんだけれど、このことをよくよく考えてみた。

考える中で「時間の可視化」に行き着いた。

冒頭の例で言えば、時間は「手間」とか「労力」と言い換えてもいいけれど、要するに時間だ。

ただし、この「時間」というのは、単純な「時給」って概念ではない。

例えば、刺身にするにしても、売れるレベルとなれば、技術や知識が必要だろう。だけど、技術や知識というのは、一朝一夕で手に入るものではない。

そこにたどり着くまでには、時間がかかっている。

そして、その時間があったからこそ、売れる刺身を商品として提供できる。

だから、一尾を買うよりも、刺身を買う方が高い。

さらに、料理人などになれば、目利きなどもそこに含まれてくるのかも知れない。美味い魚を仕入れる能力も時間の産物だろう。

そんな風に考えると、単価が安いものと高いものとの差の本質が分かるように思う。

刺身自体は、魚を買えば自分でできることだけれど、美味い刺身を食べたいと思えば、脂の乗った鮮度の高い魚を選び、適切な処理を施し、魚によって美味いと感じられる食感の厚さに捌かないといけないので、そこまでは自分でできない。

そうなると、一尾1500円の魚と一人前1500円の刺身は、同じ魚種でも別物やと分かる。

自分で釣った魚は美味いし、何者にも変え難いけれど、感動するほど美味いのは料理屋で食べられる魚だろうってことにもなる。

プロってのは、だからこそ価値があるんだな。

そして、彼らがかけてきた時間を可視化した価格で商品やサービスは売られているわけだ。

価格設定が難しいと感じるのは、今も昔も変わらないけれど、このような価値の本質を考えていけば、ある程度決めやすくなるだろう。

そこに「どれだけ満足させられるか」という付加価値も付けていけば、価格は自ずと決まってくる。

価格設定とは、時間の可視化なんだな。

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