勉強熱心な経営者にありがちなこと
社長って生き物は、欲張りだ。なぜなら、常に増収増益を望んでいる。
だけど、これは決して自己満足のためじゃない。社員やその家族、取引先のために、もっともっと稼ごうと考えている。
だから、稼ぐための方法を常日頃から探している。
セミナーにいったり、聞いた情報を試してみたり、本を読んだりと、とにかく試してみるってのも経営者の特徴だと思う。
ただ、大抵の場合はうまくいかずに諦めて、また別の方法を探したりする。
これはループする。
終わることがない。
巷に溢れる様々な方法は、何もウソを教えているわけではないけれど、上手く行かないことの方が多い。
あれも試した。これも試した。それも試した。だけど、効果は薄い。
あなたが経営者なら、こんな苦悩を経験したことがあるだろう。
一体何がダメなのか?うちに合う方法は何か?
そんなことを考えているかも知れない。そして、いつかきっと見つかると信じて、次の方法を探している最中じゃないだろうか?
残念だけど、そのループは終わらない。
勉強熱心なのは素晴らしいことだけど、方法ばかりを探しても、あんまり意味はないのだ。
答えはいつもそこにある
件の会社で経営者やスタッフと話をしていると、感じることがある。勉強熱心なあなたも該当するかもしれないが、ついつい忘れてしまうことだ。それに、意識してても「どうしたらいいの?」となってしまうから、また目新しいことを試したくなるだろう。
何かって言うと、売上がどこからやってくるのか?ってことだ。
あなたも答えはもちろん知っている。お客さまだ。
だけど、もしかしたら「お客さまが喜ぶ商品を作ろう」とか思ってないだろうか?
そんな商品が作れたら、稼ぐことに困るはずがない。
「お客さまは、うちの商品を喜んでくれているぞ!!」と反論されても困るんだけど、僕が言いたいのはそこじゃない。
ようは、あなたの頭の中から生まれる商品をお客さまが求めているわけじゃなく、お客さまが求めてる商品をたまたまあなたが売っていたってことなのだ。
伝わっているだろうか?
つまりは、お客さまの中にしか答えはないんだから、あなたがどうしたら売れるのか?って考え抜いても答えは見つかりっこないですよってことが言いたい。
考えるなって言ってるわけじゃない。視点を変えて考えないと、道は切り開かれないってことなのだ。
会社の中にいると、自分たちの視点でばかり考えてしまって、お客さまの視点を忘れてしまう。これは、誰だってそうなる。人は自分視点でしか物事を見れないんだから、仕方ない。
だけど、視野を広げることはできるし、あなたもお客さま視点で見ることもできる。
あなたがお客さまとして体験していることを思い返せばいい。
あなたの会社のことなら、お客さまに聞いてみたらいい。
無理に一人で考えようとせずに、当たり前のことを当たり前にすればいいのだ。
Amazonの会議では、なぜ空席を設けるのか?
最近知ったことだけど、これは素晴らしいと思ったので、あなたにも知ってもらいたいから、シェアさせてほしい。
Amazonでは、会議のときに、必ず一つだけ空席を用意する。
その席には誰も座らないのだから、イスを端っこにでもやればスッキリするもんだけど、そうしない。
あえてそうしている。
だけど、その席にはちゃんと座っている人がいる。見えないけれど、座っている。
ホラーじゃない。
誰が座っているのか?
それは、お客さまだ。
その場にはいないけれど、そこにはいつもお客さまが座っている。
だから、お客さまが眉をひそめるような発言はできないし、お客さまのためのアイデアでなければ許されない。そんな状況が作られる。
さすがジェフ・ベゾス。
さて、この逸話、あなたはどう思うだろうか?
お客さまの関心事
あなたが稼ぎたいと望むのなら、お客さまのことをもっと知った方が良いだろう。
あなたのお客さまは何に関心があるだろうか?
良い商品を作って欲しい?安くて高品質なものを求めている?画期的なサービス?
そのいずれも欲しいかもしれないが、お客さまが考えているのは、いずれでもない。
お客さまが常日頃から考え、関心を抱いていること、それは「自分自身のこと」だ。
「どうすれば、もっと豊かな人生を送れるだろう?」
そんなことばかり考えている。
それしか考えていないと言っても過言ではないだろう。
お客さまの頭の中にあなたの商品のことなど露ほどにしかないのだ。露ほどにもないと言ってもいいんだけれど、あえてね。
まぁ、憤るかもしれないし、ショックかもしれないけれど、あなた自身はどうだろうか?
自分や家族など近しい人たち以外の人生を豊かにしてあげたいなんてことを常日頃から考えて生きているだろうか?聖人か?
人はそんな生き物なのだ。
お客さまは誰しもがそうなのだ。
ってことは、あなたが稼ぐために考えるべきはなんだと思う?
それは、あなたの商品やサービスを買ったお客さまの人生が豊かになるってことをどうやって伝えるかだ。
売り方とか広報の手段とか、そんなことに時間と労力をかけてる暇はないのだ。
あなたの商品を買ったお客さまがどんな風に人生を豊かにできたのか?それを調べることに時間と労力を費やす方がよっぽど効果的だと思わないだろうか?
やっぱり伝え方が9割
なんかどこぞで見たことのある言葉だけど、やっぱりそうなのだ。
僕は、今回会社のお手伝いをする中で、気にかけていることがある。
それは、「どんなに素晴らしい商品でもお客さまに伝わらなければ、ないのと同じ」ってことを意識してもらうことだ。
だから、「伝わるメッセージが大切なんですよ」ってことを何度も伝えてきた。
そして、その作り方、その視点を僕が持っていることを一緒に伝えてきた。
なぜ僕が持っているのかというと、僕はついこないだまで部外者だからだ。
そして、これからもその距離感は変えない。
僕はいつだって誰かの会社のお客さまで居続けようと思っている。
なぜなら、それが最強のマーケティングだからだ。
ただ、難点もある。
僕自身のマーケティングは、僕にはできないってことだ。本末転倒だが、これは今までそうだったので、今までは仕方ないと思っている。
でも、今経験していることから、僕自身気付いたこともあるし、自分のことをもう少し客観視できるってこともわかってきた。
ってことで、僕はここから自分マーケティングも始める。
]]>