マネジメントの父と呼ばれるピータードラッカーは、「マーケティングは販売を不要にする」と言ってますよね。
販売を不要にするというのは、売り込む必要がなく自ずと売れるという状態であることを指します。
例えば、町医者などはそうですよね。わざわざ商品の説明をすることもなく、なんなら広告さえも不要で、建物と看板さえあれば、お客さん(患者)が自ら足を運び、「売ってください」と言わんばかりにやって来ます。
これがドラッカーの言うマーケティングだと考えられます。
ドラッカーは、マーケティングの定義を「顧客の創造」と言っているので、医者と患者などはまさにその通りでしょう。
病人(患者)には医者が必要です。
この図式がボクたちには常識として備わっています。「病気を疑ったら、医者に診断してもらう」と思っているから、町医者はマーケティングを考えるまでもなく、自然とマーケティングが完成しているわけです。
但し、これは稀有な例です。古くからそういった歴史があるから、常識になっているのであって、普通のビジネスではそうは行きません。
同じく先生と呼ばれる職業としての弁護士や税理士にしても、マーケティングは不要と思うかも知れませんが、その実はそうでもありません。
確かに、争い事には弁護士、税務は税理士のような図式はありますが、病人に比べると絶対数がそもそも多くないのと、医者と違って馴染みがないから「どこを選べばいいのか分からない」という迷い、「そこで大丈夫か?」という不安、「高そう」という先入観など、様々なネガティヴ要素を抱かせる時点で、敷居が高くなってしまっています。
そうなると、お客さんから「売ってください」という状態ではありません。
なので、ドラッカーが定義しているように、「顧客の創造」が、マーケティングが必要になります。
では、顧客を創造するということはどういうことなのでしょうか?
これについては、また明日の続きということで。
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