この本の感想は八支則について記事を書き終えてから、改めて書こうと思う。
今回は、ヤマ(禁戒)の3つ目「アスティヤ(不盗)」について。ヤマ(禁戒)は、日常生活でしてはいけないこと。禁じべきこと。常に心がけるべき、道徳的な教えのことだ。では、行く。
アスティヤ(不盗)
欲望から、無知から、盗むことを止める
出典:ヤマ・ニヤマ: ヒマラヤ聖者が説くスーパーマインドになる10の教え
盗むことは悪いこと。サティヤ(誠実)同様に子どもでも知っていることだけど、ボクたちは、欲望や無知によって気付かずに盗んでいることもある。
動物は獲物を横取りすることがある。それは、自分たちが生きるという本能に従って、ただ生きるために目の前にある食べ物をただ、食べているだけで、それは心がなく、動物が生きる上では善悪の判断も不要だからだ。彼らは、本能で生きている。
でも、人間には「心」がある。善悪の判断をする「良心」がある。良心の声はとても小さいかも知れないが、きっとあなたも良心の声を聞くことがあるはずだ。
ピノキオは、操り人形だったから、最初は善悪の判断ができなかった。だから、コオロギのジミニー・クリケットが彼の良心として、優しい心を育てるための手伝いをしてくれていた。だけど、ジミニーの声はピノキオに届かず、何度も悪い道へ進んでしまう。ピノキオは無知故に欲に忠実だったわけだ。
あなたの心にもジミニー・クリケットはいるだろう。もしかしたら、その姿はあなたを愛している母親かも知れない。お世話になった恩師かも知れない。祖父母かも知れないし、小さなあなたかも知れない。姿はいずれにしても、「それは悪いことだよ」「間違っているよ」「正しくないよ」というささやきを何度も聞いたことがあるだろう。
ところが、自分の欲が強いと、その声はあなたに届かない。誰かの手柄を奪ったり、誰かの時間を奪っていることもあるはずだ。気付かない内に、盗むという行為をしていることは多々ある。
自分を尊重し、相手を尊重することで、盗まない人になれる。
また、盗むという行為は、食事でも行われている。生き物の命を盗んでいる。牛や豚、鶏や魚の命、野菜だってそうだろう。ボクたちは、日々多くの命を盗みながら、生かされているのだ。
だから、食事の前には「いただきます」と感謝の念を持ち、目の前の生命を有り難くいただく。
日々多くの盗みをしていることに気付くと、驚くんだけど、やはり根底に愛と感謝を持ち、接すること、自分を尊重して、相手を尊重すること、この積み重ねで、人から盗むことなく、今あるものに満足し、よりポジティブな方向へ、クリエイティブな方向へ自分の力を向けられるだろう。さぁ、今日もタパスを重ねよう。
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